不活性化ワクチン [編集]
培養したウイルスを、熱やホルムアルデヒドで殺したものを使う。ウイルスは破壊されており繁殖できないが、ウイルスのカプシドタンパク質はあまり損傷されていないため免疫系に認識され、反応を引き起こすには十分なのである。処理が適切であれば、ワクチンに毒性はない。だが不活性化が適切に行われなければ、ウイルスが手つかずで残って毒性を発揮する場合もある。適切に作られたワクチンでは繁殖が行われないため、免疫反応を強化するには定期的な追加免疫のための接種が望ましい。
生ワクチン [編集]
毒性を十分に弱めた、生きたウイルスを接種する。ウイルスは繁殖するが、その速度は遅い。接種後も繁殖し、抗原として存在し続けるため、追加免疫はあまり必要ない。このワクチンは、組織培養によって毒性の少ない種類のウイルスを残したり、遺伝子の突然変異を誘発したり、毒性を発揮する特定遺伝子を除去することで作られる。この主のワクチンには毒性が再発するリスクがあるが、特定遺伝子の除去は比較的このリスクが少ない。免疫不全状態の人には使えない。
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サブユニットワクチン [編集]
免疫系に示す抗原としてウイルス性物質を接種しない。ウイルス中の特定のタンパク質を分離して接種する、などの方法がある。この方式の弱点は、分離したタンパク質が変質する可能性があり、その場合ウイルスに対応するものとは別の抗体が作られてしまうと言うことである。他のサブユニットワクチンには組み替え型ワクチンがある。これは対象となるウイルスのタンパク質遺伝子を別のウイルスに注入する方法である。この第二のウイルスはタンパク質情報を発現するが、病気のリスクはない。この種のワクチンは現在肝炎ワクチンに用いられており、エボラウイルスやHIVなど、予防接種が難しいウイルスに対するワクチンを作るため、さかんに研究されている[4]。
接種方法の種類 [編集]
胃腸からの吸収は期待できないため、ほとんどのワクチンは皮下注射で接種される。ポリオの生ワクチンや、ある種のコレラ・チフスのワクチンは腸を中心とする免疫を作るため、経口で接種される。